【ジョブ型人事制度導入状況】ジョブ型人事制度の実態調査を発表、導入企業割合は18%((株)パーソル総合研究所)

2021/12/03 08:12

昨今話題のジョブ型人事制度。長らくメンバーシップ型人事制度(年功序列型人事)を取り入れてきた日本企業にとっては、人事的な革命になると見込まれている。

 

また、外国人共生社会を目指す日本にとっても、多くの外国籍人材に活躍してもらうことを想定しているが、現行の日本型人事制度では外国人が働きにくい環境になる可能性が高く、日本化を求める企業文化と合わせて国内外の日本企業の不人気を加速する懸念がある。

 

これらの背景から登場したジョブ型人事制度…

 

単なる成果主義なのか、それとも企業の成長過程に合わせた人材を採用しやすくする画期的人事制度なのか。その導入状況を探ってみた。

 

ジョブ型人事制度の導入に前向きなのは企業全体の5割を超える

大手人材サービスの株式会社パーソル総合研究所は、ジョブ型人事制度の実態に関する調査結果を発表した。調査によると、従業員規模300人以上の日本企業において、ジョブ型人事制度をすでに導入している企業の割合は18.0%。導入を検討している企業の割合は39.6%を含めると、57.6%がジョブ型人事制度を導入、または前向きという状況。一方で、導入しない方針としている企業の割合は28.5%と3割程度であった。

 

また、企業属性別にみると、企業規模が大きくなるほどジョブ型の導入・検討の割合が高くなる傾向にある。特に海外拠点があり、グローバル展開している企業の方はジョブ型の導入済み・導入検討の割合が高い(図表2)。

これは海外での国際企業間競争における人事制度を原因とした人材獲得競争の敗北の経験が影響しているとみられる。つまり、日本型人事制度は外国人に不人気なのだ。

 

出典:株式会社パーソル総合研究所「ジョブ型人事制度の実態に関する調査」より引用

 

出典:株式会社パーソル総合研究所「ジョブ型人事制度の実態に関する調査」より引用

 

 

ジョブ型導入目的とは?

ジョブ型導入の目的に関する調査結果をみると、「従業員の成果に合わせて処遇の差をつけたい」が最も多く65.7%、次いで「戦略的な人材ポジションの採用力を強化したい」55.9%、「イノベーション、新規事業を創出できる人材を獲得したい」といった戦略上必要な人材を採用するという企業競争力強化の狙いもうかがえる。

一方で、「若手の登用を促進したい」で45.1%、「組織の新陳代謝を促進したい」で44.6%、「年功的な賃金カーブを是正したい」で42.0%となっている(図表3)。これらの事から、グローバル人事制度の統一を目的としたものばかりでなく、年功的な賃金となっている中高年層への対策感も透けて見える。

出典:株式会社パーソル総合研究所「ジョブ型人事制度の実態に関する調査」より引用

 

ジョブ型を導入しない理由

ジョブ型を導入しない理由としては、今の人事制度が自社のビジネスに適合しているとの回答割合が57.3%と最も高く、現状を変えたくない意向も目立つ。そのほか、「導入のメリットよりもデメリットが多いと思うから」31.8%のようにジョブ型人事制度のメリットもよく伝わっていないことがうかがえる。また、国際競争を必要としない企業は特にメリットを感じにくいとも言える。

 

 

出典:株式会社パーソル総合研究所「ジョブ型人事制度の実態に関する調査」より引用

 

【運営会社】株式会社セレッジ

代表菅野の素顔
菅野 直純
76年大阪生まれ。04年から外国人採用事業をスタートし16年以上外国人採用分野に携わる。2010年から14年まで中国最大(世界4位)の人材総合サービス企業中智上海グループに数少ない日本人としてJoin。12年に日企人事倶楽部設立。帰国後、外国人エンジニア人材採用/管理事業を展開。