異文化を理解するとは?(これからの日本人管理者に求められるスキル)セレッジ代表著

2021/10/21 05:10

日々、外国籍人材に向き合う事が増えてきた昨今、今や日本人従業員だけでは会社は動かせず、外国籍人材の力も借りる事が日常的になりました。その中で、度々言われる異文化理解力。以前は、外国籍人材だけに「日本文化の理解」が求められましたが、今や採用する外国籍人材の母国の事も理解し、その相互理解を持って接するという異文化理解力が、日本人管理職のスキルとして求められるようになってきています。

文化の違いを理解する

外国籍人材を「ともに働く仲間」として受け入れるためには、基本業務の指導や実行だけでなく、その人材の母国の事や事情、文化、習慣、労働観、また家族についても情報を得て、その上での理解と配慮が必要となってきています。

筆者も大手中国企業で勤務していた折は、部下の事情の把握や習慣、労働観を含めた考え方を聞き取って、その上で個別にそれに合う役割や職務を与えて取り組んでもらっていました。組織やルールを優先する日本人の労働観と異なり、個人対個人の関係を重視する外国籍人材は、それがどこまで通じる上司なのかをよく観察しています。また、その上司がどこまで権限を有して、個人的な感情を制御できて、リーダーシップを発揮できるかを見ています。

アジアのリーダーのリーダーシップは、年々洗練されてきており、欧米式のリーダーシップを学ぶ管理層がとても多くなっています。アジアで勤務してきた経験が長い外国籍人材は、日本独特のリーダーシップには不慣れなので、日本人リーダーがそれを理解して指示、命令、指導をしなければなりません。

また、同時に日本的リーダーシップを外国籍人材にも理解してもらうよう努めないといけません。このような相互理解を求める、手配することがこれからの日本人管理者に求められるスキルとなるでしょう。

そして、会社も管理職に対して、それらのスキルを管理職評価、管理職研修にも導入し、必須スキルとして異文化理解とメンバーへの理解を深める能力として評価していくことは、外国籍人材だけでなく日本人の若手社員のマネジメントにも活かされていくはずです。

本人とのコミュニケーションを深める

異文化理解の前提として、コミュニケーションを頻度多く取ることも重要です。これは外国籍人材本人の日本語力に関わらず、積極的に話しかけ、本人にも頑張ってアウトプットしてもらうという過程が必要です。この反復が、本人の会社、同僚、上司に対する親和性を生み、本人のアウトプットに繋がり、相互理解に繋がります。

およそ外国籍人材だけでなく日本人の若手社員が定着しない会社は、このコミュニケーション量が不足しているケースが散見されます。今は直接だけなく携帯電話やオンラインツールが充実していますから、現場で話せない場合は、オンラインや携帯電話でもやりとりが大事です。

また、文化や習慣の違いから違和感や問題点を感じた場合は、その違和感や問題点を放置するのではなく、積極的に本人と話し合うと効果的です。時にストレートに話をぶつけた方が上手くいくケースもあります。ただ、宗教面の違いについては、一定の配慮が必要なので、それをリーダー自らが学び、配慮していくリーダーシップも時には求められます。「あいつが俺に合わせろ」はもう通用しない時代となっています。

ですので、外国籍人材本人や若手社員本人とのコミュニケーションは、相手を知る上で管理者やリーダーにとって必須のアクションと言えるでしょう。性格として寡黙、引っ込み思案では務まらなくなるのがこれからのリーダーかもしれません。

【運営会社】株式会社セレッジ

代表菅野の素顔
菅野 直純
76年大阪生まれ。04年から外国人採用事業をスタートし16年以上外国人採用分野に携わる。2010年から14年まで中国最大(世界4位)の人材総合サービス企業中智上海グループに数少ない日本人としてJoin。12年に日企人事倶楽部設立。帰国後、外国人エンジニア人材採用/管理事業を展開。